特別養護老人ホームマッシーテラスの職員レベルアップ研修:床ずれ対策と除圧について
2025年2月20日、特別養護老人ホームマッシーテラスにおいて、職員のレベルアップを目的とした内部研修が開催されました。本研修は、モルテン株式会社の専門講師である市川氏を招き、床ずれ対策および除圧の重要性と具体的な方法について学ぶ場となりました。
床ずれの原因と対策 床ずれ(褥瘡)は、長時間同じ姿勢で寝たり座ったりすることによって皮膚や組織に圧力がかかり、血流が悪くなることで生じます。特に、高齢者や身体が不自由な方々にとっては重大な問題となります。床ずれを防ぐためには、以下のような対策が必要です。
- 体位変換の頻度を高める: 利用者が一定の時間ごとに体位を変えることが重要です。例えば、2時間ごとに体位を変更することで、同じ部位に長時間圧力がかかることを防ぎます。職員は利用者の体位変換を積極的にサポートする必要があります。
- 適切なクッションやマットレスの使用: 市川氏は、床ずれ対策として高反発素材のクッションや除圧効果のある特殊なマットレスを使用することを推奨しました。これにより、圧力を分散させることができます。
- スキンケアの重要性: 利用者の皮膚を清潔に保ち、乾燥を防ぐために保湿を行うことが大切です。また、湿潤環境を避けるために、適切な換気や清潔なリネンの使用も欠かせません。
除圧の具体的な方法 除圧とは、利用者の体にかかる圧力を軽減する方法です。市川氏は以下の具体的な除圧方法について説明しました。
- ポジショニングの工夫: 体の各部位に適切な支持を与えることで、圧力を均等に分散させます。例えば、膝下にクッションを入れることで、かかと部分の圧力を軽減することができます。
- 圧力分散マットレスの活用: 特殊な素材を用いたマットレスを使用することで、全身にかかる圧力を効果的に分散させることが可能です。これにより、床ずれのリスクを大幅に軽減することができます。
- 体位変換と併用: 先述の体位変換と併せて、定期的な除圧を行うことが重要です。これにより、同じ部位に長時間圧力がかかることを防ぎます。
除圧測定器を使用した実践 さらに、除圧測定器を用いて、どの部分に圧がかかっているのかを具体的に測定する実践も行いました。この測定によって、利用者の体のどの部分に圧力が集中しているかを正確に把握することができます。市川氏の指導の下、職員たちは測定結果を基に、最適なポジショニングやクッションの配置を学び、実際に適用することで効果的な除圧を実践しました。
研修の成果と今後の取り組み 本研修を通じて、職員の皆さまは床ずれ対策や除圧の重要性を再認識し、具体的な方法を学びました。この知識を実践に活かすことで、利用者の皆さまにより質の高いケアを提供することができます。今後も定期的な研修や勉強会を通じて、職員のスキルアップを図り、安心・安全な介護環境の構築を目指してまいります。
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